メリットもあればデメリットもある

福祉の仕事を長く続けたいのであれば、正社員を目指すといいだろう。正規の従業員として認められると収入が安定し、職場によっては多くの福利厚生の恩恵も受けられる。また、アルバイトや契約社員よりも、重要な仕事を担えるのは利点だ。実績を積めば出世にも期待でき、仕事に大きなやりがいが持てる。
一方で、正社員になるという選択肢を選ぶ際は、デメリットになる点も前もって把握しておいた方が良い。正社員の立場になるとよくあるのが、転勤の問題だ。勤務している会社の都合上、別の支社に配置が変わり、新しい労働環境で働くことになる。転勤先で成果を出して能力を評価してもらえれば、出世が十分に期待ができるだろう。しかし、家族の都合などの問題を抱えているため、転勤に悩む人たちが世の中には大勢いるのだ。福祉の仕事の場合は、転勤があるかどうかは勤務する職場により事情が変わる。全国にチェーン展開している福祉事業であれば、転勤の可能性が高い。逆に、地域の限定的な範囲で事業展開している福祉施設であれば、転勤の心配は少ないのだ。このことから、正社員を目指す際は転勤が命じられるケースを想定する必要がある。
実際に転勤の辞令が出ると断りづらい雰囲気があり、中には退職も覚悟する人もいるようだ。転勤をできるだけ避けたいのであれば、辞令が出る前に上司と相談しておいた方が好ましいだろう。納得できる事情があれば、理解が得られる可能性は十分にある。